定点観測
report : 2021 | 
11 / 06

#488 | 実施日 : 2021 / 11 / 06 | 最高気温 : 19.6 | 最低気温 : 10.6 | 天候 : 晴一時薄曇

今秋のアウターはコンパクト化が進行中

2021年10月2日(土)に実施した「487回定点観測」の考察レポートです。

ビッグ&ワイドなシルエットの流行はひと段落。
ブルゾンやニットカーディガンなど、軽快なスタイルへとシフト。

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(左から)チロリアンニットやノルディックニットなどヴィンテージっぽい多色使いのニットも浮上。ショート丈カーディガンをアウター感覚で着用する人も多かった(渋谷)/

 あっという間に2021年もあと2ヵ月。今年はラニーニャ現象ということで厳冬になるらしい、という長期予報が出ていますが、ストリートを振り返ってみると、8月末に若干涼しくなって以来、ずっと最高気温が1820度という日が続き、やや暖かい印象の11月。10月末からのプレサーベイの結果、カウントアイテムとしては、アウターの丈が長くなくなったね、ということで、ふつう丈、短めのアウター=ブルゾンに注力することにしました。

他のアイテムは、ニットカーディガン、ハイトーンヘアカラーです。

 
 
カウントアイテム: 男性/女性ブルゾン
ズームアップアイテム①:ニットカーディガン
ズームアップアイテム②: ハイトーンヘア
 
 2021年11月の定点観測・トップページはこちら:
 
https://www.web-across.com/observe/p7l7560000064j1a.html


 
大ヒット&重版決定の新刊本「ストリートファッション1980-2020 定点観測40年の記録」、本の紹介ページはこちらをどうぞ↓(PARCO出版)
https://publishing.parco.jp/books/detail/?id=405

 
 
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(左から)色落ちデニムにミリタリーカラーのブルゾンの組み合せが80年代後半〜90年代っぽい2人組。フレアジーンズの人気が一段落し、501のようなゆったりめのストレートシルエットへと移行している(渋谷)/原宿でも男女問わず浮上していたのがスタジャン。古着っぽいポップな色使いのものが人気だ(原宿)/なんとルーズソックス風のレッグファッションも一部でリバイバル。アーカイブ消費の潮流はいよいよ90年代後半〜00年代へと突入している(原宿)。

カウントアイテム:男性/女性ブルゾン
ロング&ビッグアウターの流行はひと段落。
Z&α世代にはコンパクトアウターが人気。


9月に「シャツ(羽織り)」で始まり、やっぱりグローバルトレンドの「テーラードジャケット」が10月は着用している人が増えましたが、最低気温は15.7度(最高気温は21.9度)と少しだけ季節が冬に向かって進んだ11月2日(土)。季節の変わりめのアイテムとして、「男性/女性ブルゾン」に注目しました。

振り返ると、2020年11月は「男女フーディスタイル」に注目。よりスポーティなスタイルが流行していました。2019年11月のCOVID19以前は、今回ズームアップアイテム①でも取り上げるようなローゲージニット(今回はカーディガンですが)でアウターを着用しないスタイルが若い世代を中心に支持されていました。そのポイントは、Z世代〜またはその次のα世代。彼・彼女らはトップスが短いバランスがデフォルトで、実は厚底靴を好むのも特徴です。

2021年8月の定点観測では、彼女らの「へそ出し」スタイルやトップスをボトムスにインして「ショート丈見えトップス」としたような「トップスをコンパクトにしたバランス感」を紹介しましたが、さらに2ヶ月がすぎ、じわじわと浸透してきているようすが伺えました。

そんななか、今秋のアウターも然り。かつてはトレンチコート/デザイントレンチコートや、ショップコートといったロング丈のものが主流だった時から変化。うんと短いものからおしりが半分くらいまで隠れる程度の丈のアウターの総称を「ブルゾン」と定義しました。

各地点、ミリタリーブルゾンやコーチジャケット、アウトドア系のブルゾンなどカジュアルなデザインのものが男女問わず着用されていましたが、黒やアースカラー系が多い中、背中にレタードやロゴなどがあしらわれたスタジアムジャンパーが案外多く、足元はアイリッシュセッターなど、90年代のアメカジスタイル=裏原宿系のようなスタイルが人気になっていた点が気になりました。
 
渋谷、原宿、新宿各地点の「男性/女性ブルゾン」は、こちらからどうぞ。(↓)


なお、「定点観測」では、過去41年分の全アイテム一覧をこちらからご覧になれます。
 

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(左から)カーディガンはアワレガシーのもので、ドリスヴァンノッテン、ダイリクなど国内外のデザイナーズブランドを着ていたファッション好きの大学生(新宿)/一部の高感度な男性にはチマヨ柄など、トライバルっぽいテイストのカーディガンも支持されていた。ゴツめのシルバーネックレスもすっかり鉄板アイテム(原宿)/今季はモヘア素材を使ったアイテムが多くのブランドからリリースされており、男女共に人気だ。こちらはロング丈でボリュームがありつつも、パステルカラーの色みやふんわり感がかわいらしいカーディガン(新宿)。

ズームアップアイテム①: ニットカーディガン
久しぶりに女子から波及した、「ダサかっこいい」スタイルの台頭。


1つめのズームアップアイテムはこちら。対象は男女です。

カウントアイテムのところでも触れましたが、ここ数年、ニットはローゲージのボリューム感のあるものが人気です。色は白やベージュ系が多く、カーディガンタイプのものは肩抜きで着用するなど、シャツブラウスの素材違いのような羽織りアイテムとしてのスタイルも散見されます。

定点観測を振り返ると、ここ数年、メインのトレンドを「男性/女性○○」と共通のアイテムやスタイルを取り上げるケースが増えていますが、これは、流行が男女いっしょである=実は、メンズのアイテムやスタイル、デザインディテールなどがウィメンズへと侵攻し、それぞれアレンジされたかたちで受け入れられていることを意味しています。

しかし、今回ズームアップアイテムの①で取り上げる「ニットカーディガン」のテイストは、どちらかというと女性に先に支持されていたトレンド。表面をわざと毛羽立たせているものの、穴が開いていたりするパンクっぽいのではなく、カラフルな幾何学模様など、80年代っぽいダサかっこいいデザインのものも浮上しており、興味深い。
 
 
*各地点の「ニットカーディガン」はこちら(↓)からどうぞ。
https://www.web-across.com/observe/p7l7560000064lrj.html 
 
 
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(写真左から順に)ロン毛の金髪パーマヘアの彼はまるで海外のスケーターのような後ろ姿。右のショートヘアの彼も含めパーマでのアレンジが増えている。パンツのブーツインスタイルも久々に浮上中(新宿)/グリーン系のハイトーンヘアも増えてきた。秋口頃からスカートはタイトシルエットが主流に。なかでもマーメイドっぽく裾がフレアしたものがヒットしている(原宿)/パステルカラーやレース、ファーなどフェアリーなファッションが目立っていた2人。パンチのある黒と金のツートーンやピンク系のヘアカラーで甘くなりすぎない(渋谷)

ズームアップ・アイテム②:ハイトーンヘアカラー
ヘアカラーで繋がるコミュニケーションが面白い!


2つ目のズームアップアイテムはこちら。
 
COVID19以降、「服よりもヘアで個性を演出」、というムードが広まったのは、2020年のこと。ヘアがカラフル&部分的にカラーリングで遊ぶスタイルが流行していましたが、今秋ひと段落。特に裾だけやブロックカラーといった試みも減少し、一方で、全体を金髪やシルバーで思いっきりハイトーンにするスタイルが目立つようになってきました。

インタビューしてみると、ずっと前からハイトーンという人を除き、きっかけはやはりCOVID19の時期からという人も少なくなかった。

「ずっとオンライン授業で外出できないもやもやした気持ちをハイトーンヘアで気分一新!」と、行きつけのヘアサロンのスタイリストと相談しチャレンジしたという大学生もいました。

ブルーやグリーンなど、目立つヘアカラーだと、まったくの他人でも街で出会ったとき、「お手入れどうしてますか?」というように、ちょっとしたきっかけがあったら会話が始まるというから興味深い。
 
 
*各地点の「ハイトーンヘアカラー」はこちら(↓)
https://www.web-across.com/observe/p7l7560000063v7g.html

 
[文責:高野公三子(本誌編集長)]


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