定点観測
report : 2020 | 
10 / 03

#477 | 実施日 : 2020 / 10 / 03 | 最高気温 : 26.3 | 最低気温 : 18.4 | 天候 : 曇時々晴

女性のシャツスタイルを通してわかった、
“メンズライク“なトレンドの浸透。

2020年10月3日(土)に実施した「476回定点観測」の考察レポート。

多様化する女性のシャツスタイル。
じわじわ広がる、メンズライクというトレンドに注目。

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写真左から、後ろも前見頃と同じようにボタンが施されたデザイン・シャツ。メンズシャツのような素材でクールな印象(新宿)/テロっとしたシャツを色落ちのブルーデニムにインして90sっぽいニュアンスの彼女。パーマヘアがアクセント(原宿)/たくさんのベストがモードな印象のデザイン・フィッシングベストは今秋冬さらに増えそう(新宿)。

早いもので2020年もあと残すところ2ヶ月。
「まいったな2020」という渋谷の駅前に掲げられているSOPH.の看板をまじまじと見上げて、思わず「まさに」と頷いてしまう2020年11月。今週土曜日、11月7日は、11月期の「定点観測」を実施する予定だが、その前に、10月期の東京のストリートを振り返っておきたい。
 
観察するテーマは、「女性シャツ・スタイル、うち、裾出しスタイル」、「ベスト」、「パーマヘア」の3つとした。では、順番に見ていこう。

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(左から順に)白いシャツブラウスにデニムという一見シンプルなスタイルも目立った。袖や裾などデザインされているのが今年流(新宿)/ビッグシャツをウエストマークしてワンピースのように着こなすティーンズは原宿地点で目立っていた(原宿)/ビッグな黒シャツで柄パンツやカラードヘアを強調(原宿)/ビッグシャツにビッグシルエットのパンツというビッグ&ビッグは大人の女性に人気(原宿)。

カウントアイテム:女性シャツ・スタイル、うち、裾出しスタイル
ジェネレーションZ世代の若者が街に増え、女性にメンズライクなトレンドが浮上。


プレサーベイを行なった10月1、2日は中秋の名月。秋の始まり、季節の変わり目に渋谷、原宿、新宿、銀座、下北沢、池袋などをFRした結果、“多様になった女性のシャツ・ルック”に注目しました。
 
実は、COVID-19なんか全く無縁だったちょうど1年前2019年10月の「定点観測」で、「男性/女性シャツ/ブラウス」というタイトルで取り上げた。当時は、男性は『men‘s nonno』が命名した、好印象できちんと感のある“フレンドリーシャツ”の浸透。女性のシャツルックは、袖にボリュームがあったり、フリルやレース、シャーリングなどが施されたロマンティックなデザインのものとメンズライクなものの両方が着用され、男女ともに“ゆるい大人のパンツルック”に合わせるトップスとして支持されていた、と考察しました(see→考察レポート)。
 
その後、季節が変わり、2000年代生まれの若者が繁華街(渋谷、原宿、新宿)に急増。彼・彼女らは、若者らしいショート丈のブルゾンでストリートっぽいスタイルを好み、一方、90s生まれ〜30代以上の大人世代には、クラシックなロング丈アウターが浸透するなど、異なる2つのトレンドが拮抗する、何年かに1度見られる“トレンドの転換期“となっているようです。
 
そして、COVID-19禍による2ヶ月間の自粛期間が解除になり、6、7、8、9月と「定点観測」を実施してきて改めて振り返ると、2020年の梅春〜春夏シーズンがすっぽり抜け落ち、ちょうど1年前のトレンドに戻った? とでもいうように、シャツルックが男女ともに増えていたというわけです。
 
中でも注目したいのは、女性にメンズライク、マニッシュなデザインのシャツという、新しいトレンドが浸透しつつある点です。デザイナーズブランドのものは20〜30代のトレンドセッター層に人気でしたし、ティーンズ〜20歳前後=ジェネレーションZ世代には、“90sレジェンド“からか、古着やリメイクものなどを、個性的な組み合わせで、ブランドを強調するハイエンドなニュアンスではなく、個性が光るカルチャーっぽいニュアンスの着こなしが散見され、とても多様になっていました。
 
「今日短パンを選んだのはお洒落っぽい男の人がこのバランスで着ているのをよく見て、自分もメンズの健康っぽいイメージを取り入れたいと思って」と話してくれたのは、美大に通う女子大学生(22歳)。
 
11月12日発売の雑誌『GINZA』が「メンズブランドからのヒント!」という特集だそうですが、ストリートでも「メンズファッション」を取り入れる気分を今回のアイテム「シャツ」を通して聞かれた点にも注目しておきたいところです。


*渋谷、原宿、新宿の「女性のシャツスタイル」のスナップはこちら。
https://www.web-across.com/observe/p7l756000004e9wf.html

なお、「定点観測」では、過去40年分の全アイテム一覧を、こちら(https://www.web-across.com/observe/cnsa9a000000wpq4.html)からご覧になれます。

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(写真左から順に)ビスチェのように体にフィットしたベストを着用していた女性。デザインをプラスして個性を演出していた(新宿/“レジェンド90s”を背景に、まるで90sの女子高生の再来?と思われるようなチルデンベストも目立った(渋谷)/ポケットが多いフィッシャーマンズベストはより着やすいデザインになって浸透中(渋谷)/シャツに引き続き、メンズアイテムをそのまま着用した“メンズライク“なスタイルも増加中。雑誌『GINZA』の11月発売号では「メンズブランドからのヒント」と題した特集ページもあるそう。ますます注目されます。

ズームアップアイテム①:ベスト
重ね着ができ、バッグの代わりにもなるベストは
便利なシーズンレス・アイテムだった!


1つめのズームアップアイテムはこちら。

10月の「定点観測」のポイントともいえるアイテムです。対象は男女。こちらも1年前に「シャツルック」を取り上げた際に、特に男子に多く見られたアイテム・スタイルで、当時は古着やアウトドア系のアイテムが多かったのですが、その後、多くのアパレルメーカーから着やすいデザインになってたくさんリリースされるようになり、女性にも着用され急増。改めてトレンドになっています。

女性には、いちばん左の写真のように、ビスチェっぽく体にピタッとフィットしたショート丈のものや、前後、または左右でアシンメトリーなデザインになっていたり、ゼッケンのようにサイドが大きく開いているものなど、ストールやスリーブなどのアイテム・デザインがミックスになったユニークなデザインも多数登場。他にも90sの女子高生のようなガーリールックも目立ちますが、“1LDK”で扱っていそうなシンプル&ベーシックなメンズをそのまま着用した(ここでもメンズライク!)なスタイルも散見されていた点も注目されます。

一方、男性は、ポケットがたくさんついたフィッシャーマンズベストをデザインモチーフにしたものがドメスティック系のブランドからもリリースされており、こなれたベストが増えていました。

「基本通年着ることができる」と話してくれたのは、31歳の男性。リラクスのベストを2019年4月にインターネットで購入していました。

左右アシンメトリーなデザインが特徴のベストを着ていた22歳の女性は、2020年9月に舞浜のページボーイで購入していました。

ベストだけでなく、パンツも靴もHAREのものを着用していた男性(ショップの店長)は、「人と被らないよう」個性を演出するアイテムとしてベストを重ねたと話してくれました。

「自宅で腹筋ローラー、バランスボールなど筋トレをYouTubeを見ながらやっている」そうで、COVID-19禍以降、通常のインタビューに加え、「COVID-19禍で新しく始めたこと、または辞めたことはありますか?」と訪ねており、人気の筋トレは10月現在も継続している人も多いようです。
 
*各地点の「ベスト」はこちらからどうぞ。
https://www.web-across.com/observe/p7l756000004ea0g.html
 
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(左から順に)ロングのウェービーヘアはシンプルなジーンズスタイルが華やかさがプラスされる(原宿)/音楽っぽいニュアンスが出るのもパーマヘアの魅力。エアマックスの復刻版も人気(渋谷)/ロングの茶髪のパーマヘアはそれだけでゴージャス。レサーおブルゾンとブーツインで90sスタイルの再現(渋谷)。

ズームアップ・アイテム②:パーマヘア
久しぶりに流行しているパーマヘアの憧れは映画で見た外国人。
本格化する、80s-90sトレンドへのレジェンド感。


2つ目のズームアップアイテムはこちら。

7月に「ロン毛男子」を取り上げたときにも見られたのですが、ロングに限らず、久しぶりにウェービーなパーマヘアが男女ともに増えているので取り上げることにしました。

「映画に出てくるぐるぐるパーマの人が好きで」と話してくれたのは、21歳の大学生。人気美容室peekabooでカットモデルもやっているそうで、マツザキユウカさんのお勧めもあったのだそう。

「インスタで外国人の友達の投稿を見て、カーリーヘアーでとてもお洒落で影響を受けました」と言うのは、26歳会社員。

「パーマにした理由は、パーマのモデルさんがみんな可愛いくてセットが簡単ですぐできるから。スタイルチェンジするならスケーターのようなかっこいいストリート系をやってみたいです」

中には、「パーマをかけるときは、昭和のアイドルや70年代っぽいイメージで、と美容師さんにお願いしています」と話してくれた21歳の女性も。
「自粛期間中に切らなかった」という理由も多かった「ロン毛」。パーマヘアは、「手入れがラク」「変化をヘアスタイルに求めて」いうライフスタイルにおける利便性をあげる人もいましたが、案外「外国人のウェビーヘアに憧れて」や、「信頼している美容師さんに勧められて」など、ファッション的な理由を話してくれる人も目立ちました。

実は憧れの対象に「外国人のような〜」というフレーズが聞かれたのも久しぶり。根底に感じられたのは、80s〜90sの流行へのレジェンド感だったようです。
 
 
*各地点の「パーマヘア」はこちらからどうぞ。
[文責:高野公三子(本誌編集長)]



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