定点観測
report : 2020 | 
12 / 05

#479 | 実施日 : 2020 / 12 / 05 | 最高気温 : 7.7 | 最低気温 : 4.4 | 天候 : 雨後時々曇

気分はストリートからエレガントへ。

2020年12月5日(土)に実施した「479回定点観測」の考察レポートです。

スニーカーから革靴への回帰が本格化。今冬はフェミニンなヒール・ブーツがトレンドに。
「ヒールブーツ」の人気は、実は男性にも。

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最近街中でもしばしば見かけるようになったマルジェラのタビブーツを履いていたのは、名古屋からインターンで上京中だった大学生。本当はパリに行く予定で、マルジェラのお店でタビブーツを買おうと決めていたそうですが、COVID-19禍で行けなくなって残念だと思っていたところ、たまたまセカンドストリートで出会って購入したのだそう(左)/20歳前後の若い女性には厚底靴が定番。ZARAで購入したと話してくれた大学生の女性は、昨年まではヒールが8センチのエナメルのブーツを愛用していたのだそう(右)。
2回目の緊急事態宣言が発令されて2週間め。ちょうど2021年1月9日に実施した「定点観測」のインタビューを公開したのでどうぞこちら(↓)をご覧ください。

www.web-across.com/observe/p7l7560000052tl8.html

COVID-19禍ではありましたが、クリスマス商戦でまあまあ都心部の人出が戻っていた12月の東京のストリート。あいにくの小雨交じりの天候で、最高気温は
7.7℃、最低気温4.4℃。予想していたよりも低く、若干油断していたからか、携帯用カイロを多数身体に添付し、途中温かい飲み物で暖を取りながらの実査となった。
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(左から順に)きれいなAラインのシルエットが目をひいたコーディネートの女性。フェミニンで品のあるポインテッドトゥのヒールブーツがマッチしていた(新宿)/黒のショートブーツと黒のスキニーパンツで脚長効果を狙ったコーディネート。今年のムートンジャケットはきれい目に着こなせる洗練されたデザインが目立った(渋谷)/ゴツゴツした重ためのソールが迫力のあるロングブーツ。10〜20代前半の若い女性は太ももを潔く出していた(原宿)/存在感のある真っ白なロングブーツを合わせた全身オフホワイトのスタイル。ローズウッドのヘアカラーが映える(原宿)。

カウントアイテム:女性ブーツ、うち、ヒール。ブーツ
スニーカーから革靴への回帰が本格化。
今冬はフェミニンなヒール・ブーツがトレンドに。

COVID-19禍で、なかなか新しいトレンドが見えにくい中、実際前日の12月4日までたっぷりとプレサーベイを行なったところ、アウターはショート丈、ミドル丈、ロング丈と分散。11月に取り上げた今シーズンのトレンド「フーディ」も一定層のあいだで支持されつつ、ボアやフェイクファーなどはティーンズやフェミニン系を志向する女性に再び人気に。アウターのトレンドが多様になっていることが確認されました。

では、他のアイテムはどうだろうか。と、改めて街を観察したところ、女性の足元が、気がついたらスニーカーからレザーのブーツに置き換えられている点に注目。過去の定点観測を振り返ったところ、1年前の2019年12月に取り上げた「女性のレザーシューズ、うちヒール」を、「女性のブーツ、うち、ヒール」と括り直し、「女性のブーツ・スタイル」に注目することにしました。

トレンドは、大きく3つ。もっとも多かったのは、中程度のヒールのショートブーツ。幅広パンツや裾が揺れるボリューミーなロングスカートに合わせるエレガントなスタイルは、30代、40代の大人の女性に支持されていました。

2つ目は、ロング丈のブーツをミニ丈ボトムスに合わせるティーンズたちに人気のデザイン。主に黒で、ソール自体が厚底になっているのが特徴。にょっきり露出した脚に厚底ブーツスタイルは、90sのコギャルブームを彷彿させなくもない。


3つ目は、白いブーツ。少し前から一部のエッジーなファッションを好むグループで人気だった白ブーツがじわじわ増えており、今回ブーツをテーマにしたことで、かなり量的にも散見され、浸透していることがわかりました。大半はハーフブーツ。ズームアップ2とした「オフホワイト/冬の白」とも被りますが、ブーツだけでなく、ベージュ系〜白っぽい服装と合わせるスタイルが目立地ました。


「ピタッと細見えするのが気に入ってます」と言うのは、文学部の大学3年生。10月にインターネットで韓国ブランドのものを6,000円で購入していました。ブーツはサイドゴアのものを1足持っているそうで、ロングブーツはずっと欲しいな、と思っていて、ディズニーランドに行く予定が決まり、購入したと話してくれました。


以前よりも幅広い層への浸透で人気急上昇中なのがメゾンマルジェラのタビブーツ。この日、インターンがあって愛知県から上京していた大学生は、
「もともと3月にパリに行く予定で、パリのマルジェラで買うぞ、と思っていたのですがコロナで行けなくなり、そうしたらセカンドストリートで出会ったので購入しました。3万円でした」と話す。

ふだんよく行くのは名古屋パルコと矢場町界隈。この日のバッグも、PUBLIC TOKYO(パブリクトウキョウ)の20着しか生産しなかったものだそうで、白のキルティングのチャイナっぽい雰囲気に引かれ、4万円で購入したのだそうです。

番外編として、今シーズンの東京のストリートでは、「男性のヒールブーツ」がかなり増えて点も注目しておきたい。

「ブーツは、今日のPeter DoとCELINE(セリーヌ)とDr.Martens(ドクターマーチン)の3本持っています」と答えてくれたのは、24歳の会社員の男性。メタルが施されたスクエアトゥが特徴のヒールブーツは、インターネットで15万円で購入。スーツスタイルの時は、CELINEでシュッとした印象にまとめ、今日は少し遊び心のあるスタイルの時に合わせると話してくれた。ファッションが大好きで、ブランドにも詳しいのは、毎号購入している『Them magazine』や時々購入している『SPUR』や『Numero TOKYO』などの雑誌。Farfetch(ファーフェッチ)、SSENSE(エッセンス)などのオンラインマガジンもチェックしており、将来の夢は?という質問には、「服や部屋など、好きなものを好きな時に好きなだけ買えるようになること」とファッションへの欲望がストレートに表現され、80sムードが蘇った。

 

渋谷、原宿、新宿各地点の女性ブーツスタイルは、こちらからどうぞ。
https://www.web-across.com/observe/p7l756000004wrjk.html

 
なお、「定点観測」では、過去40年分の全アイテム一覧を、こちら(https://www.web-across.com/observe/cnsa9a000000wpq4.html
)からご覧になれます。

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(写真左から順に)ケーブル編みニットとボリュームのあるマフラーで冬っぽい装い。茶色や薄いピンクなど、全体的に淡い「ミルクティーカラー」でまとめたスタイルが散見された(原宿)/キルティングジャケットとポンチョ風のアウターのレイヤードが新鮮。白×茶系のコーディネートも非常に多かった(新宿)/流行のジャケット&パンツをミルクカラーでまとめ、赤が差し色になっていたスタイル。スニーカーは着実にファンを増やしているgrounds(渋谷)/昨年までストリートの主役だった茶ベージュ系のデザイントレンチコートは激減。今年は白~アイボリーカラーへと明るめになっていた(新宿)。

ズームアップアイテム①:オフホワイト/冬の白
クリーン、リセット感、気持ちを明るくする「白」は、
春夏〜次の秋冬まで続くトレンドになりそう。


1つめのズームアップアイテムはこちら。対象は男女です。ここ数年ストリートで増えている(ミルク多めの)カフェオレのような色〜真っ白まで、全身白っぽいワントーンコーディネートをする人が増えているので注目しました。

定点観測を振り返ると、「白」は、1回目の外出自粛期間が解除になって実施した6月の定点観測の時に「白Tシャツ」が急浮上したことを思い出す。そこには、「面倒だから白いTシャツでいいや」というネガティブな理由ではなく、クリーン、日常化するオフ感、現状へのリセット感など、希望的なマインドが服に表れていたことがわかりました。

その後、トップスに限らず、白いパンツや白いアウター、そして、もう1つのズームアップアイテムでも取り上げている「金髪・プラチナヘア」のような、明度の高いヘアカラーとで全身を白っぽいワントーンでまとめている人も少なくなかった。

「上着を着てしまうと暗くなるので、インナーで明るくしようと思い白を選びました。白は明るい気持ちになれますし、他の色とのバランスも失敗しにくいので最近よく着ています」と話すのは、17歳の女子高校生。ネイビーのジムフレックスのジャケットはお母さんと兼用だそうで、白っぽいジャーナルスタンダードレリュームもお母さんが買ったものなのだそう。


「黒っぽい服を着ることが多いので、合わせやすい白いアウターを選びました」と言うのは、インターネットで購入したピュアルセシンのロングダウンを着用していた25歳の会社員(看護師)の女性。この日は、美容院(Dot+LIM)帰りで、これからラフォーレとパルコでクリスマスプレゼントを買う予定だと話してくれた。

 
「黒パンツに飽きて白のパンツを選びました」と言うのは、デザインを専攻する大学3年生の男性。SHINYA KOZUKA(シンヤコヅカ)の白いパンツを持っていたそうなのですが、真っ白過ぎたので生成りのものも欲しいと探していたら、メルカリで今日履いているシアージのパンツに出会い2万円で購入したのだそうだ。

白=クリーン、気持ちが明るくなる、そして、(他の色とも)合わせやすい。まる1日観察していると、少し前まで圧倒的に多かったアースカラーとのグラデーションとしての「白」だけでなく、ヌケ感のポイントとなっている様子も感じられた。「白」は、冷たい雨交じりのグレーの風景にはちょっとした希望のような光を放っていた。 
 
*各地点の「オフホワイト/冬の白」はこちらからどうぞ。
https://www.web-across.com/observe/p7l756000004wrnl.html  
 
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(左から順に)プラチナカラーのミニマムなショートヘアがフューチャリスティックな印象の女性。ネックレスやピアスなどパールのアイテムが男女共に浮上しているが今後さらに増えそうだ(渋谷)/ベストにマッチしたソイラテのような色合いが優しい印象。シャツもベストもパンツもルーズフィットなサイズ感は継続(新宿)/ポニーテールやツインテールを三つ編みにしたスタイルも散見された。きちんと編まれた金髪がチェックジャケットのレトロなムードにピッタリ(原宿)/ジャケットスタイルもいよいよストリートに増えている。金髪をずっと観察していたら、そ子には、COVID-19禍を払拭したい、気分をアゲたいというエネルギーが宿っているような印象を受けた(原宿)。

ズームアップ・アイテム②:金髪・ハイトーンヘアカラー
COVID-19禍でマスクがマストの今秋冬シーズン、
服やバッグ、靴などと同じようにコーディネートする時代に。


2つ目のズームアップアイテムはこちら。こちらも対象は男女です。

秋冬になり、2020年を振り返ると、COVID-19禍の影響で全世界的にトレンドが1シーズン飛んでしまった、、といわれている。“STAY HOME”で、服よりもヘアメイク、特にヘアカラーへの注目が集まった年でもあり、定点観測でも2020年3月に「ブリーチ・ヘア/カラード・ヘア」7月には「ロン毛男子」10月には「パーマヘア」と結果的に何度も取り上げてきました。そして、2020年12月は、全面的に金髪にしている人が増えているので、「金髪・プラチナヘア」ということで注目することにした。

改めて街を観察すると、長めの人は、途中から金髪だったり、内側だけカラーリングを施したインナーカラーなど、絶妙なカラーグラデーションにまとめている人が量的にもかなり多いことがわかった。束感でゴールド〜アッシュ〜シルバーのニュアンス感ある金髪が今季の特徴だ。

「(髪色は)ハイトーンが好きなんです」と言うのは、TOGAのスーチングスタイルに金髪が目を引いた19歳の服飾系の専門学校生の男性。原宿のVeLO&veticaというヘアサロンに通っていて、その後は、自分で“ムラシャン(黄ばみを抑え、紫色系に仕上がるといわれて話題になっているシャンプー)”で手入れをしているのだそう。ハイトーンなヘアはどんな服にも合うので気に入っていると話してくれた。

 
「去年の夏くらいから金髪にしています。色はころころ変えていて、もともと黄色が入っていたのですが、それが落ちてこの色になりました」と言うのは、韓国語を専攻している19歳の大学生。11月の後半くらいに代官山のiroというヘアサロンでやってもらったそうで、基本的にはいつも美容師さんにお任せ出そう。

「黄色っぽくしたかったのは、最近黄色が目に入るなと思って。歩いていて紅葉とか葉っぱとか建物とか見て黄色がかわいいなと思ったんです」と話す。

 
「美容室には週1回必ず行きます。TONY&GUY(トニーアンドガイ)のカラーリストさんにやってもらっています」と話すのは、遠くからでもそのブロンドヘアが透明感が目を引いた実はその業界では有名なプロDJの女性。

トリートメントとブローは毎回、染めは月に1回。「メイクをしていなくてもインパクトがあるので、“金髪のDJ”の子ね、と覚えられるかな、と思って以来ずっと15年間ずっとこのヘアカラーです」というベテランで、メイクをしない分、ヘアやネイルとかはサロンでメンテナンスしてきれいにしていると話してくれた。


インパクトある金髪・ハイトーンヘアカラーですが、実は、派手な色の服にも真っ黒コーディネートにも実はフィットすることに気づいた人がぐっと増えた2020年。おそらくCOVID-19禍でマスクがマストになったからだろうか。ズームアップ1で取り上げた「オフホワイト/冬の白」のように、トップスやボトムス、アウター、バッグ、ブーツなどと同じように、ヘアカラーもすっかりコーディネートの一部として認識されるようになっていた。
 
 
*各地点の「金髪・ハイトーンヘアカラー」はこちらからどうぞ。
[文責:高野公三子(本誌編集長)]



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