2024.01.05

令和6年能登半島地震:広がるネットワーク型支援の輪

2024年1月1日16:10に発生した石川県能登半島地震により、犠牲となられた方々にお悔やみを申し上げるとともに、被災された方々、また関係者の方々に心よりお見舞いを申し上げます。

SNS=“Social Networking Service”という本来の意味通り、「個人」と「個人」がインターネット上でつながり、コミュニティ≒「人が集まって成り立つ社会」を形成することで、支援の輪が広がっています。

令和6年能登半島地震
広がるさまざまな支援

2024年1月1日16:10に発生した石川県能登半島地震により、犠牲となられた方々にお悔やみを申し上げるとともに、被災された方々、また関係者の方々に心よりお見舞いを申し上げます。

地震発生直後から3日が過ぎ、なかなか見えにくかった被害の実態が徐々に明らかになっており、まだまだ支援が必要なことが見えてきました。そんななか、危機管理へ対応は民間はとても早く、日本赤十字社をはじめ、各新聞社やテレビ局、Yahoo!、CAMPFIRE、日本財団など、たくさんの募金が立ち上がっている一方で、「個人」と「個人」が繋がるネットワーク型の支援も広がっています。
(文:「ACROSS」編集室)

*   *   *

能登半島地震に関するさまざまな支援情報が、オンラインの『GQ』『VOGUE JAPAN』などでも掲載されるなか、SNSでは、「石川県を代表する観光名所でもある金沢21世紀美術館が、被害状況の確認や点検のため当面の休館する」というニュースが流れてきました。リンク先の記事に飛ぶと、オンライン『美術手帖』では、独自で石川県、富山県の美術館や工房、作家などへSNSを介したリサーチ・取材でまとめた記事を掲載。文末には、「国立文化財機構の文化財防災センターは、域内での文化財の被害などについての情報や手伝いが必要な事案などについて、同センターに相談してほしいと呼びかけている」という情報も提供していました。

一方、NHKの災害担当記者の藤島新也さんのX(旧ツイッター)では、地理的にも災害の実態の情報が掴みにくい今回の震災に関して、NHKのニュースポスト(視聴者からの意見や情報提供の窓口)などを積極的に紹介しつつ、「孤立集落」のリアルな情報をマップとリストにして行政や救助・支援の方々に提供。実際に、被害はほとんどなかったものの石川県在住の友人は、「こういう情報は本当に助かります」と、現地にいる人たちが情報がない故に不安になっていたこともわかりました。

同アカウントでは、刻一刻と変化する状況に対応しつつ、例えば「長時間座っていると疲れるので段ボールで椅子が簡単に作れますよ」という専門家のアドバイスの書き込みなども時折リポスト(旧リツィート)。被災者に寄り添った情報も提供していて現在1.3万人もフォロアーがいるようです。

企業・団体に所属はしていらっしゃいますが、そこには、上から下へと情報がトリクルダウンするのとは違う、まさに、SNS=“Social Networking Service”という本来の意味通り、「個人」と「個人」がインターネット上でつながり、コミュニティ≒「人が集まって成り立つ社会」を形成することで、支援の輪が広がることで生まれるメディウムが確立し、しっかり機能していることがわかります。

メディウムという意味では、まさに本記事を作成しようと思ったきっかけとなったのが、DEPT Companyの代表・経営者で、アクティビストでもあるeriさんのインスタグラムの「ハイライトにまとめました」という投稿でした。たくさん紹介されているのですが、なかでも、長野県諏訪市のカフェと古材と古道具のお店を運営するリビセン(ReBuilding Center JAPAN)の方の書き込みとアクションが目を引きました。以下、投稿からの引用です。

「被災された方々が、どうか1日もはやく心穏やかに過ごせる環境に戻れるように、願っています。願ってます。
……が!!!!!!!!願っているばかりじゃいられない〜!
という私みたいなひともたくさんいると思います。
(中略)
リビセンとしてなにができるだろう。諏訪だからこそできることってなんだろう。
そう思っていたところ、ご縁があり @manjyuverymuch さんが被災地への物資の運搬を担ってくれるということを知り、6日にリビセンとして救援物資を届けにいくことにしました」
(以下略)
詳細は以下のリンク先をご覧ください。活動のようす、現地のようすがとてもよく伝わってきます。

・リビセン(ReBuilding Center JAPAN)
長野県諏訪市のカフェと古材と古道具のお店

他にも、「被災地にヴィーガン食を」と立ち上がったヴィーガン商品専門ECサイト、ブイクックスーパーさんや、「カセットボンベの支援」を行っている自然食品店のambessandcoさん、飲水を提供している酒蔵の福光屋さん、いぬや猫などのペットを預かってくれるところや行方不明になった場合のサポートなど、大きな企業や中規模の企業、団体から小さな個人商店など、さまざまな支援について、リンク先も貼られた丁寧な画像情報をストーリー用に作成・編集し、ハイライトにて紹介されています。

そんななか、スマートフォンやPC、VR機器などバーチャル空間を提供するプラットフォームのクラスター社が「令和6年能登半島地震」チャリティーイベントを企画するというニュースが旧ツィッターから流れてきました。なんでも、イベントを企画しているユーザーから「イベントで発生する金銭についてclusterから被災地に向けて寄付をしてくれないか」という声が寄せられたことだったそうで、同社としても、「場所を問わずイベントが開催できる」という強みを活かせることから、少しでも力になれる動きができたらとチャリティーイベントへの寄付対応を行うことになったのだそうです。

一方、石川県のHPによると、現地への災害ボランティアはまだ募集しておらず、おそらくまだしばらくは混乱が続くと思われます。また、チャリティなどを含め、今後いろんな支援が出てくることも予想されます。もちろん、善意で繋がるネットワークもたくさんあるのですが、残念ながら個人情報をだまし取る偽サイトも確認されたというニュースも聞こえてきています。過去には、「支援金を中抜きしていた!」と社会問題になったこともありました。どうぞ、支援を考えている方は、慌てずに、本記事が、それぞれが納得できるアクションへの一助になれば幸いです。

*   *   *

NHK 令和6年能登半島地震情報はこちら

NHK WORLD - JAPAN
・令和6年能登半島地震 緊急支援募金(Yahoo!基金)
 
・日本赤十字社:令和6年能登半島地震災害義援金(石川県、富山県)

 
・大丸・松坂屋:全店にて店頭募金活動を実施中。
また、JFRカードと共催でオンライン募金は下記から。
https://x.gd/BIzHP

・パルコ:いくつかの店頭で募金箱を設置しています。
 
※2024年1月12日23:00現在
 


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