東京ミッドタウン八重洲
2022.09.28
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東京ミッドタウン八重洲

グランドオープンは2023年3月10日

東京駅八重洲口「東京ミッドタウン八重洲」の一部施設が開業。

東京五輪開催の前後に一時期の竣工ピークを迎えていた東京の大規模再開発物件。COVID-19によるパンデミック期を経て、次の動きが始まっているようだ。

2022年9月17日、三井不動産は東京駅前に竣工した大型複合施設「東京ミッドタウン八重洲」の商業施設約60店舗のうち一部店舗とバスターミナルが先行して開業。15日に内覧会が開催された。
 
(前・左から)東京大学大学院新領域創成科学研究科 特任教授中村文彦氏、中央区副区長 吉田不曇氏、京王電鉄バス株式会社代表取締役社長 宮坂周治氏、独立行政法人都市再生機構東日本都市再生本部 本部長 中山靖史氏、国土交通省都市局 街路交通施設課 課長 服部卓也氏、八重洲二丁目北地区市街地再開発組合 理事長 百合達哉氏。(後ろ・左から)チーバくん(千葉県)、ひゃくまんさん(石川県)、はち丸(愛知県名古屋市)、むすび丸(宮城県仙台市)、もずやん(大阪府)。

「都心の上質な日常」というミッドタウンブランドと、
国内外の観光客がターゲット。

六本木の「東京ミッドタウン」(所在:東京都港区)、「東京ミッドタウン日比谷」に続く3施設目の「東京ミッドタウン」ブランド。東京駅の八重洲口側の3つの地区の第一種市街地再開発事業として進行中の大規模再開発事業の1つめのプロジェクトとなる。

コンセプトは、「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド ~日本の夢が集う街。世界の夢に育つ街~」(!)。約15万人といわれている八重洲界隈のオフィスワーカーと都心生活者、そして、COVID19のパンデミックを経て戻りつつある国内外の観光客など、ターゲットも複合的で、「国内外の人や情報、モノ・コトが集まり、交わり、新しい価値を生み出し世界に向けて発信していく街づくり」を目指すという。
 
中央区立城東小学校のみなさんと一緒に最初のバスが運行開始!の記念撮影のようす。

公立小学校が高層ビルに開校!
顔をつくるのは、「ザ・日本」を代表するブランド57店舗。

ユニークなのは、地上45階地下4階の八重洲セントラルタワーの1階〜4階にすでに9月1日に開校した中央区立城東小学校が入居したことだろう。文科省によると、公立小学校が高層ビル内に入るのは「ほかに例がない」そうで、新校舎には、体育館やプール、1500平方メートルの校庭には陸上トラックが設けられ、屋根は開閉式で雨天時も利用でき、さらに屋上には、菜園や水田、太陽光発電装置が設置されているそうだ。

10月には、社会人向け人材育成プログラム等を提供する東京大学の都心サテライト拠点「東京大学八重洲アカデミックコモンズ」が開校を予定しており、東京都立大学や東北大学、慶應義塾大学、同志社大学、関西学院大学、甲南大学など、実はすでに東京駅周辺にいくつもある「大人の学び」の場と機会がさらに充実することになりそうだ。

また、本商業施設の顔となる1Fから3Fには、2023310日、日本を代表するファッションブランドCFCLや日本発の高級紳士靴「山陽山長」、福井県鯖江に本拠地を置くメイドインジャパンの眼鏡ブランド「金子眼鏡」、オニツカタイガーの新業態ONITSUKA TIGER NIPPON MADEなど、“ザ・日本”をコンセプトとしたショップを中心に、合計57店の商業ゾーンがグランドオープンするという。

 

さらに、1ヵ月遅れた4月には、日本初出店の「ブルガリ ホテル 東京」40階〜45階)と「認定子ども園(仮称)」(八重洲セントラルスクエア2階〜3階)が開業する。 

詳細はこちらの公式リリースをどうぞ。


 
デリバリーロボットは現在3台。サービスのイメージは、①ロボットを予約し、注文。②デリバリー事業者がビル内に到着し、ロボットに品物を格納。③ロボットか自立してエレベーターに乗り、指定されたフロアに移動。④注文者に品物を届けた後、再びエレベーターで充電ステーションに戻る、のだそう!ちょっとワクワク。
完全タッチレスオフィスのため、エントランスロビーはすっきり。

新しい時代の働き方をサポート。
「行きたくなるオフィス」を目指す。

7階から38階を占めるオフィスゾーンは、テナント企業向け会員制施設やサービスも充実。「mot.三井のオフィスfor Tomorrow」と題して、フィットネススペースやラウンジ(24階)、会議室(7階)の他、法人向けシェアオフィス「SHARE」「FLEX」のほか、健康経営支援サービス「&well」や、三井のオフィスに入居するワーカーらをつなぐ「&Life -Biz」など、近年のキーワードでもあるウエルビーイングを働く環境からアプローチしようという試みがたくさん用意されている。

DX的なアプローチとしては、入館・入室の顔認証による「完全タッチレスオフィス」を導入したほか、Uber Eats Japanを含むパートナー企業らとともに、デリバリーロボットや清掃ロボットの完全自律走行も本格的に運用を開始する。

ロボット動画はこちらからどうぞ↓ (PASS:robot)
 
男性女性にも人気のコスメショップ「Biople」が出店。今回限定記念商品も企画されていた。
ベーカリーカフェは1人ランチやちょっとした空き時間に利用するのには大事な施設。ミッドタウンらしい「都会の上質な日常」にぴったりのCITY BAKERYの出店は、近隣在勤者にも人気になりそう。
安心のスターバックスはシックな内装。バスターミナルというよりは空港のような印象。

「日常使い」に便利な13店舗が先行オープン。
PARIYAやBeople、Ankerなど「都会の上質な日常」に対応。

今回先行オープンした商業施設は、地下1Fの八重洲界隈で働くオフィスワーカーとバスターミナルの利用者をターゲットにした「デイリーユース」がコンセプトのエリアだ。日常的に利用できるコンビニ(セブンイレブン)をはじめ、安心のスターバックスやドラッグストア、ラーメン店などが出店したが、そこにさりげなくPARIYATHE CITY BALERYといった顔ぶれが、ミッドタウンのコンセプトらしい「都心の上質な日常」にバージョンアップしている点が感じられた。

・飲食・食物販店舗
TASU+ (タスプラス)・・・初出店
芝蘭担々麺・・・新業態

・物販・サービス店舗
事前予約・販売による電子チケットが普及しているため、現在はチケット販売機は1台のみ。
将来的には20バースになるバスターミナル。発着情報はわかりやすいサイネージで表記されており、空港のような雰囲気。

1箇所に集約されたバスセンター「バスターミナル東京八重洲」の誕生。
これからのモビリティデザインとしても注目。

先行オープン、もうひとつの目玉は、地下2Fに設けられた中央区と独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)京王電鉄の官民連携で運営される「バスターミナル東京八重洲」の開業だ。これまで1日約1200便が歩道上に分散していた高速バスの停留所を全て集約。今回のオープンでは、約500便以上が新ターミナルに移るという。

実は、半分以上を占めるのがアクアラインを通って木更津や君津などの千葉便で、なかには通勤で高速バスを利用している人もいるのだそうだ。確かにCOVID19以降、増加する二拠点生活ワーカーの中には千葉方面を選択した人も少なくなく、渋滞でない限り、乗車時間約1時間という通勤時間は、たとえば、取手や厚木・小田原などと変わらない。新ターミナルと八重洲地下街が直結していることで、高速バス通勤の日常感が増しそうだ。

2028年度の全体開業時には、乗降20バース(発着所)を備える最大級の高速バスターミナルとなるそうだ。ちなみに、新宿バスタ」は、1日平均1500便(最大1700便)が発着しているが、バース数は合計15(乗車場所が12、降車場所が3)というから、ほぼ同じくらいの規模かもしれない。

そういえば、「奈良公園バスターミナル」や、熊本市の複合商業施設「サクラマチ クマモト」内にオープンした「桜町バスターミナル」など、新しい視点から工夫を凝らしたバスターミナルも話題だ。鉄道と異なり、自由にルート設計やスケールデザインが可能なバス便は、これからのモビリティデザインの大きなヒントにもなりそうだ。


今回のオープンは東京八重洲エリアの大規模再開発のまだ助走レベル。「八重洲二丁目1地区」「八重洲一丁目6地区」「京橋二丁目3地区」すでに2021年7月に竣工した「TOKYO TORCH常盤橋タワー」も含め、実は渋谷エリアよりも大きく街が変わっていきそうだ。

この1〜2年、商業施設の開業やリニューアル等に関してあまりレポートをしていなかったが、これを機に再び、商業施設も定点観測していきたい。

[取材・文/高野公三子(「ACROSS」編集長)・写真:「ACROSS」編集室]


 

オフィスゾーンから東京駅を見おろしたようす。鉄道ファンにはたまらない「ザ・東京」のシーンが広がる。
「東京ミッドタウン八重洲」と八重洲地下街に電気と熱を供給する発電施設「八重洲エネルギーセンター」の発電システム。東日本大震災の計画停電や胆振沖地震の広域停電といった経験から、電力を途絶えさせないまちづくりの重要性を再認識し、災害に強い中圧ガスを利用したシステムを採用。災害時にもバスターミナルが継続して稼働するため、人や物資の運搬の拠点となる。
東京駅側から外堀通りを隔てて東京ミッドタウン八重洲をのぞむ。まだまだ開発は続く。
★東京ミッドタウン八重洲
施行者:八重洲二丁目北地区市街地再開発組合
所在地:東京都中央区八重洲二丁目2番1号
用途:
八重洲セントラルタワー:事務所、店舗、ホテル、小学校、バスターミナル、駐車場 等
八重洲セントラルスクエア:事務所、店舗、子育て支援施設、駐輪場、駐車場、住宅 等
区域面積:約1.5ha
敷地面積:八重洲セントラルタワー:12,390m2 八重洲セントラルスクエア:1,043m2 合計:13,433m2
延床面積:八重洲セントラルタワー:約283,900m2 八重洲セントラルスクエア:約5,850m2 合計:約289,750m2
階数/最高高さ:八重洲セントラルタワー:地上45階 地下4階 ペントハウス2階/約240m
八重洲セントラルスクエア:地上7階 地下2階 ペントハウス1階/約41m
設計/施工 基本設計・実施設計・監理 : 株式会社日本設計
実施設計・施工 : 株式会社竹中工務店
マスターアーキテクト: Pickard Chilton
開業日:第1期2022年9月17日、グランドオープン2023年3月(予定)
 


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