GARDE-N(ガーデン)

GARDE-N(ガーデン)

レポート
2003.02.24
ファッション|FASHION

明治通りに面したビルの3Fに古着屋「GARDE-N(ガーデン)」がある。オープンしたのは02年7月1日。運営するのは(有)イージーだ。同社は97年から渋谷区神南に、男の子向けの古着屋「E-Z」を営んでおり、同店は2店舗め。しかも、女の子向けの商品も取り扱うユニセックスな古着店である。

「実は、メンズ古着の市場は今かなり飽和状態なんです。業者間での仕入れ競争も激しく、以前に比べて良い商品が見つからなくなってきているのも事実。そこで今回、新規顧客を開拓する目的でレディースに力を入れた店を出店しました。コアな古着好きな層だけでなく、もっと幅広い“洋服好き”がターゲットです」と、GARDE-N店長江村さん(23)。

商品展開は、メンズ4割:レディース6割。また、古着だけでなく、「fall k」や「CA4LA」など国内のブランドの新品商品や、同店オリジナルのリメイク商品も取り扱っている。

場所は1・2階にピンキーストアが入居しているビルの3階。店舗面積は約18坪で、内装はすべてスタッフによる手作りだ。高さの低い什器を使用したり、ディスプレイにボディを多用するなど、女性が見やすいような工夫が随所になされている。

「01年夏あたりから物件を探していたんですが、神南界隈はなかなか物件がなくて。結局ここに決まりました。前は事務所だったようですね。代官山や中目黒はイメージは良くても実際の数字には結びつかないので候補地として考えませんでした」と、E-Zプレスの山本慎一さん(26)。

さらに同店は、2月21日に愛知県名古屋市の生活創庫名古屋駅店へも出店するなど、常に全国への多店舗展開も考えているのだそうだ。

「古着の仕入れコストはまとめて買うほど安くなるんですが、この時に発生する大量のストックをどう捌くかがポイントになります。店舗数が多ければ商品の回転率も上がるので、リスクが軽減されるという訳なんです」(山本さん)。

ここ10年で若者のファッションとしてすっかり定着した古着。古着屋激戦区の渋谷〜原宿〜代官山エリアを見てみても、安価で膨大な商品量で勝負する量販店タイプや、ヴィンテージ古着やコンディションにこだわるセレクト系古着屋、また、ヨーロッパ古着を専門に扱う古着屋など、古着屋の細分化がかなり進んでいる。

一方、「定点観測」を振り返ってみても、ここ数年、男女共に古着と新品をミックスしたスタイルがメジャー化。アイテムとして気に入れば、誰でも躊躇せず古着を取り入れており、古着が特別なものという感覚はすっかりなくなった。

「古着+新品やリメイク」という同店は、そんな現在のマーケットを反映した、古着屋のさらなる新しいジャンルといえそうだ。

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