モノクルショップ東京
レポート
2014.12.15
カルチャー|CULTURE

モノクルショップ東京

世界各都市の情報を発信するグローバル情報誌「MONOCLE」による“カルチャーショップ”

渋谷と富ヶ谷/代々木公園エリアをつなぐ神山町商店街。個人オーナー系の個性的な飲食店を中心に、近年はコーヒーショップやライフタイルショップ、ボタニカルショップなど様々な業態が出店する渋谷の中でも人気のエリアだ。そんな神山町に10月15日、グローバル情報誌「MONOCLE(モノクル)」の直営店「モノクルショップ東京」がオープンした。
2007年にロンドンで創刊した「MONOCLE」は、“グローバル・インテリジェンス”をコンセプトに、世界情勢やビジネス、デザイン、カルチャーに焦点をあてたコンテンツを雑誌やWEB、インターネットラジオで発信する複合媒体。毎年「クオリティ・オブ・ライフ-世界で最も住みやすい25の都市ランキング」を発表するなど、世界各都市の最新ニュースやトレンドを紹介している。 
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編集長のタイラー・ブリュレ氏は、BBCや新聞、雑誌などのジャーナリストとして活躍した後、雑誌「Wallpaper*(ウォールペーパー)」を創刊。その後2007年に「MONOCLE」を創刊するとたちまち話題に。世界的な知名度を誇る編集者であり、まさに“カルチャー・スター”とも言える人物だ。

日本では2010年から2012年まで(株)バルスの出資で表参道「Francfranc Village(フランフランヴィレッジ)」内に出店。その後、2011年10月からは、「bills(ビルズ)」などを手掛けるトランジットジェネラルオフィスが東京・有楽町の「阪急MEN’S TOKYO」内にカフェ「THE MONOCLE CAFE(ザ・モノクルカフェ)」を運営している。
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そして今年9月に、日本経済新聞社と資本・業務提携を締結。編集協力や広告営業、イベントでの連携も含めて協業を進めていくにあたり、これまで表参道ヒルズに構えていたオフィスを移転するに至った。

ロンドン本部のほか、チューリッヒ、ニューヨーク、香港、トロント、イスタンブール、そして東京の世界6カ所に支局を設けており、香港とトロントの支局では編集部のオフィスとミーティングスペース、ショップが融合している。そこで今回の移転に伴い、東京でも支局とショップを統合したという訳だ。

「大きなプランをのもとに拡大したということではなく、良い物件があって、このエリアが好きで移転したという感じです。今まで、モノクルカフェ以外に実際に物を触ってもらえる場所がなかったため、新たにショップを構えたいという思いもありました」(モノクルショップ マネージャー/今泉惠祐さん)。
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ロンドン店はメリルボーン・ハイストリート、香港店はワンチャイ地区と、いずれも中心からは少し外れた高感度な客層が集まるエリアに出店しているが、東京店のエリア選定に関してもタイラー氏のこだわりが反映されているという。

タイラーは月1回は東京を訪れフィールドワークも欠かしませんが、この富ヶ谷周辺は特にお気に入りのエリア。都心だけど商店街もあって、店や人どうしのオーガニックな広がりがある。クリーニング店に高級車が止まったり、うちの店にも近所でおじいちゃんが長話をして帰って行ったりと、昔からあるものと新しいものが混在しているところが魅力です」(今泉さん)。

店舗面積は、ショップが24平方メートル、オフィスは86平方メートル。入口を入るとショップが広がる。「USM(ユーエスエム)」のイエローのカウンターや、「Vitsoe(ヴィッツ)」の棚、ヴィンテージの家具で空間を編集している。

ショップの奥は編集オフィスとミーティングスペース、オンラインラジオの放送スタジオで構成。また姉妹会社であるクリエイティブエージェンシー「ウィンクリエイティブ」のオフィスも入居している。ショップとオフィスはガラス壁と柵で区切られており、商品棚越しにオフィス風景を垣間見ることが出来、ライターやリサーチャーが仕事をし、ここから世界に情報が発信される——、そんな光景を生で見ることができる。
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商品は、雑誌「MONOCLE」のバックナンバーがほぼ全刊揃うほか、書籍「The Monocle Guide to Better Living(モノクルガイド トゥー ベターリビング)」(7,900円)の他、文具、洋服、雑貨など。メンズ又はユニセックスの上質でシンプルな商品が揃う。

オリジナルでは、ドイツ製のノートや手ぬぐい、「Monocle Voyage(モノクルヴォヤージュ)」のシャツなど。また、「PORTER(ポーター)」「コムデギャルソン」「マッキントッシュ」などとのコラボアイテムも購入可能だ。人気は書籍、香水、「Mark’s(マークス)」とコラボによる手帳(3,000円)という。

雑誌のターゲットは男性だが、実際の来客層は4割程度が女性。また、取材中も外国人女性が雑誌を購入していく姿があったが、外国人客も多いそうだ。
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今回の移転リニューアルに関して、タイラー氏はリリースに「すべてを一つの屋根の下に置くことでモノクルというブランドをトータルに打ち出せる」とコメントしているが、同店は商品構成はもちろん、ワークスペースやスタッフを含め、まさに雑誌の世界観を3D化したような作りになっている。

雑貨や食器、観葉植物やガーデニング用品、グローサリーなど、生活を取り巻く幅広いアイテムを取り扱い、その世界観の中でファッションアイテムを提案する「ライフスタイルショップ」が浸透して久しいが、同店はそれらと一線を画す「カルチャーショップ」とも言うべき業態と言えそうだ。

ちなみに「MONOCLE」は現在、シンガポール支局を準備中だそうだ。

取材・文 緒方麻希子+ACROSS編集部
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モノクルショップ東京

〒151-0063
東京都渋谷区富ヶ谷1-19-2ルナロッサ渋谷1F
営業時間:11:00-20:00 無休
tel: 03-6407-0845


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