conceal cafeconceal cafe

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レポート
2002.06.27
フード|FOOD
ギョウカイ人が集う“隠れ家カフェ”

渋谷区桜丘町、JR山手線の線路沿いの道から1本裏手に入ったところにある古いマンションの一室に、『conceal cafe』がある。オープンしたのは3月25日。

「もともとグループ会社の事務所としてこの辺りで物件を探していたんですが、“渋谷に食事ができる溜まり場が欲しい”という仲間うちからの要望に応えて、カフェにしたんです」と、運営元である(株)キッチンカンパニー代表の菊池さん。

「コンセプトは“リビングカフェ”。限りなく自分たちの家のリビングのように、居心地よく使っていただけるよう心がけました」と、菊池さん。

実は、同店は、カフェブームの仕掛け人である(有)イーストミーツウエストの代表・武田さんとの共同事業。あの「ニドカフェ」や「ヌフカフェ」に通じる雰囲気が感じられるのも納得できる。

内装はスタッフによる手作り。スタッフの自宅から中古家具を持ち寄ったり、カウンターは某美大からもらってきた廃材を利用する…という徹底ぶりだ。席数約40と決して広くはないが、でこぼこした白い漆喰の壁や程良いこじんまり感が、まさに“隠れ家”といった雰囲気を醸し出している。

「Conceal(隠す)」という店名どおり、大々的な広報活動は控えたという。知人が知人を連れて来る、という口コミ中心で、夜ともなれば音楽関係者や美容師、アーティストなど自由業の仲間たちが自然に集まる、まさに“ギョウカイ人の溜まり場”的存在である。

とはいうものの、オープン当初よりランチタイムも営業。「日替わり弁当800円」といったリーズナブルなメニューが、周辺に勤務するビジネスマン男女を中心に人気を呼び、昼夜を問わず、徐々に“一般客=仲間以外”の来店が増えていったのだそうだ。

そんな中。5月27日には特許事務所だった隣室をサロン「conceal cafe+」として増設。グループ会社が製作した真空管アンプを使用したDJブースを設置し、週末には貸切でのイベントなども行なっている。

「駅の向こう側(宇田川〜神南側)は表舞台、こちら側(東〜桜丘側)はバックステージ、という感じがします。向こう側はいろんな人たちが多いですね。この店にもっとお客さんが増えてきたら、別の場所に新しい隠れ家をつくろうと思っています」(菊池さん)。

00年以降、“こちら側”である渋谷区東・桜丘エリアには、その駅から離れたロケーションを活かし、敢えて出店する“隠れ家的なショップ”が少なくない。さらに、03年には、東急百貨店の配送センター跡に大型商業施設のオープンも予定されており、開発に伴う渋谷の拡大化とともに、このエリアがオモテ化する日も近いのではないだろうか。

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