リモートバンザイ!
コロナは良くないけど、文化的なこととか政治的なこととかを考えるいい機会になったと思う。
レポート
2020.06.05
ライフスタイル|LIFESTYLE

リモートバンザイ!
コロナは良くないけど、文化的なこととか政治的なこととかを考えるいい機会になったと思う。

「オンライン定点観測」〜ファッション業界人編(2)

COVID-19(新型コロナウィルス)禍における若者とファッション&インサイト。

これからは、無意味なもの、根拠がないものは受け入れられない時代になると思います。


6月1日、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)対策のために発令された緊急事態宣言が解除され、多くの施設やサービスが営業再開したが、2日未明に「東京アラート」が発令となりました。

相変わらず日々状況が変化しているなか、2020年春のファッション・カルチャーの研究プロジェクト「COVID-19禍における若者の消費行動とインサイト」

「ACROSS」編集部のアルバイトOGで現在ファッション業界にて活躍する人たちを対象にオンラインでインタビューさせて頂いた“ファッション業界人編”、2人目は、ファッションの企画やコンサル、新規事業関連を行う会社に勤務するBさん(24歳)。リモートワーク開始前の朝9時半から約1時間半、zoomでインタビューを行った。

*    *    *

・24歳・某ファッションスタジオ勤務
・インタビュー日時:4月21日(火)9:30-10:45
・インタビュアー:高野、大西/zoom利用

 

今まで通りにはいかなくなるだろうな、と思っています。

 Q(「ACROSS」編集部、以下Q):改めて、今のお仕事の内容についてと、在宅ワークになってからの変化とかありましたら教えてください。


Bさん(以下、B):仕事の内容は企画、コンサルとか新規事業関連です。実はいま、新規事業が大詰めの段階。イベント関連は結構中止になったり、プレス部門も受付時間を絞って営業中ですが、新規事業にかかわっている人はみんな忙しいですね。リモートワークになってから、グループラインで終業時に業務内容を報告するのが義務化されました。

この先1年くらいは人と集まったり外出したりというのがポジティブではなくなるような気がしていて。誰も経験したことがないですし、今まで通りにはいかないだろうなと思っています。
 
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リモートになってから使用する頻度が高くなったアロマやコスメたち。

在宅ワークになってから、
より“香り“が気持ちの切り替えに重要な要素になっている。

 
 
Q:今のファッションについて教えてください。

今日のファッション 
シャツ:古着(美大で作業着にしていたもの)/2015年頃 - 
スウェットパンツ:ユニクロ 
リング(左薬指):友人が作ってくれたもの
リング(その他すべてセット):インターネット
ピアス:アルティーダウード/インターネット
ネックレス:不明/インターネット
 
 
B:『ファッションスナップ』の家スナ企画、家の中でもおしゃれを楽しむ的なのあるじゃないですか。見てるんですが、とてもじゃないけどやらないよねって、友だちと話してたところです(笑)。
 
3月26日から完全にリモートワークになったんですが、在宅になったことで、よりだらしなくなったというか、最初は服を着替えることで気分を変えて、と思っていたのですが、リモートワークになってから仕事がものすごく忙しくなって、生活に余裕がない感じになっちゃったんですね。ふつうに出社してたらヤバかったなというレベルの忙しさで、着飾ることなんてできませんでした。ギリギリに起きて仕事してそのまま倒れるように寝るみたいな感じでした。 

 
 
Q:オンラインミーティングとかでも服装とかは変わらない感じですか?

B:はい。オンラインミーティングのときも友だちと話すときも今日みたいな感じで変わらないですね。あと、ラフな感じで話せる外部の人も同じ。はじめましての人との仕事だけはさすがにシャツとかちゃんとしようかなと思いますが、メイクは変わりません。っていうか、 化粧はほとんどしてなくて、ほぼリップだけ。オンライン会議だと自分も映るじゃないですか。すっぴん顔になれてくると、化粧をすると逆に誰?ってなる。だからそんなに濃くしなくなりました。 

Q:眉毛とかもですか? とってもいいかたちですが。

B:眉毛も何もしていません。実は、前から青山にあるWELINA WAXINGというブラジリアンワックスのサロンに行っていて、顔の毛をベリッとやるのと一緒に眉毛の形も整えてるんです。鼻毛とかから顎まで。ちょっと痛いけど慣れました。

もともと化粧が得意じゃないので、なるべく自分でやらなくてもいいようにと1年くらい通ってるんです。オーナーの女性が、眉毛が女性にとってどれだけ大事かみたいなのをインスタで過剰に発信していて、眉毛がいいのが真のいい女なんだ、みたいなことを言っていて、おもしろいなと思って行き始めたんです。月1回から2か月に1回程度通っています。定期的に行くことでなりたい形の眉毛に整えていく。1回約1万円。化粧品にお金を使わないので、その分を充てているイメージです。 
 
美容室は代官山と中目の間にあるWHWRE。大学1年の頃から通っていて、ちょうどラッキーなことに行ったばかりなので大丈夫です。スキンケアも通常通り。全然変わっていない。夜にキュレルの化粧水と乳液、朝も化粧水と乳液にメイク前のクリーム。この後ファンデーションとか塗っていたのですが、いまはメイクをしていないので ここまでです。あとはフィナリテのリップバームを愛用しています。

事務所でも使っていましたが、在宅ワークになってからも、仕事中にルームスプレーやアロマオイルなどを多用しています。香りはリモートになってから気持ちを切り替えるのに重要な要素。お気に入りは幡ヶ谷のブルペンというインテリアショップのオリジナルシリーズPALOSのルームスプレーです。ハンドソープもPALOSを使っていますが、自粛になってからはオンラインとかで売り切れ中。ウッド系の香りで天然成分からつくられているもの。外に行くときもいつも持ち歩いていたものを家でも使っています。

在宅ワークになってから増えたのはハンドバームでしょうか。以前よりも手を洗うようになっているので荒れるんです。ピアスと同じブランドのアルティーダウードのものを使っています。

Q:最近買ったもの、または今買いたいものとかはありますか?

B:sudok(スドーク)のシャツブラウスを買いました。まだ着ていません。あと、先日KEISUKEYOSHIDAが2020AWの展示会をインスタライブでやっていたのを見て欲しくなったんですが、試着しないとわからないなあ、と悩んでいるところです。あとは、インスタ経由でアクセサリー買うことが多いですね。ザーッと見ていて、気になった投稿を保存して、後日そこのECで買う。ZOZOは商品量が多すぎてあんまり使わないですね。WEARも見ません。ブランドとか商品とかを決め打ちで、しかもZOZOのほうが安ければ使うこともありますが、基本、ブランドのECで直接買います。

 

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オンラインの「背景」からその人らしさが見えるのが発見! 頑張って出社することよりも、必要最低限でいいしごとが出来る方がいい。

Q:新型コロナ禍になってから変わったことはありますか?

B:個人的には、リモートワークになって良かったな、と思います。事務所にいるより落ち着くし、集中できる。あと、実家なので、ちゃんと寝られてご飯も食べられて、「リモート万歳!」という感じです。

リモート前は仕事で何か落ち込むことがあった場合、家に帰るまでずーっと気になってしまうのですが、いまはその間がなくて、寝て、起きて、仕事して寝る、みたいなサイクルだからポジティブでいられる感じがします。

あと、リモートだと飼っている猫といられるのもいいですね。家でいちばん電波の状況がいいのが猫のいるエリアなので、そこで仕事をしています。オンライン会議などで初めましての人も、だいたい猫の話から会話が始まるんです(笑)。

Q:確かに! かわいい猫ちゃんですね♡

B:ありがとうございます。オンラインになって背景が見えると、いろんな人の生活が見えて、人間味が増したように感じます。この人にも暮らしがあるんだっていう気づき。うちは、母は介護施設の看護師で姉は市役所勤務だから2人とも昼間は出勤していて家にいないので仕事がしやすいのかもしれません。でも、家族がいる場合でも、リモートワークは気にせずやってます。
 
なかには、1人暮らしで誰とも会わないことで暗くなっている友だちともいます。自分は実家なので、人の気配が常にあって精神的に病まないのも良かったです。
 
この期間が明けても、リモートがどうかを選べるようにして欲しいなあと思っています。いままでは“頑張って出勤しないと”と思っていましたが、別に家でもできる仕事はたくさんあって、必要最低限で成立することが分かりました。
 

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展示会で購入したsudokのシャツが届いているけど、なかなか着ていく機会がなくて待機中。

ラジオ代わりに動画コンテンツを流したり、音楽かけたり。
自分のペースで気持ちよくしごとができて、
リモート最高!

QSNSとか動画など、この期間はどんなメディアを利用することが多いですか?

Bリモートになってテレビを見なくなりました。ふだんは家に帰ると付けていたんですが付けなくなった。代わりに動画コンテンツを見るようになった。ニュースは見ますが。バラエティというか、テレビを垂れ流すという行為はしなくなりましたね。

 

休日の過ごし方はあまり変わっていないので、ネットフリックスを見ていることが多いですね。結構、あらゆるものを見ているかも。最近は韓国版がキングダムを見たんですがが、みんなが言うほど全然おもしろくなかったですね。一応話題になっているものとか面白いといわれているものは義務感で見ています。 

 

インスタも見ていて、スタイリストの百々千晴さんのインスタライブをいつも見ている。昼と夜定期的にやっていて、ラジオ代わりに仕事中に流したりしている。好きな音楽もBGMで流せるし、リモート最高!

当たり前、普通って何だろう?!ってみんな考える機会に。
ものの背景とか本質的なものだけしか受け入れられない時代になると思いますね。

Q:ポスト・コロナ、アフター・コロナ、ウィズ・コロナについて、感じていること、思っていることがあったら聞かせてください。

B:みんな価値観が変わってきたように思います。当たり前、普通って何だろうってみんな思うようになっている。例えば、こういう状態になって、インフルエンサーとかがインスタで質問箱とかやるケースが増えているじゃないですか。募集するくせにその回答が雑だったりする人もいて、どうなんだろう、って思ったり。その点、KEISUKEYOSHIDAは、すごく真面目に回答していて印象がいいですね笑

これから、外に出るとか、人と集まるということがポジティブじゃなくなる時代になる。そういう中で家の中でどう楽しく過ごすかということで、インテリアとか、こういうルームスプレーのような身近に生活を豊かにするアイテムの需要は高くなると持っていると思います。仕事的には、そこのリサーチを充実させたいと考えています。

これからは、無意味なものがより受け入れられない時代になっていく。もともとファッション、どんなコンテンツもそうだと思いますが、意味がないもの、理由がないもの、根拠がないものが、今回のコロナで本当に不要になっていくと思います。だから、ただの楽しみとか、私利私欲だけで生まれた商品とかサービスとかはなかなか受け入れられなくなっていくと思います。ものの背景がより消費の判断基準になっていく、そんなふうに感じます。
 
 

文化的なものの価値とか、日本の政治に対する価値観が高まっている。 タブーを無くして、みんなでもっとギロンできるようになるといいな。

なんだろう。文化的なものの価値とか、日本の政治に対する価値観がものすごく上がっているように思いますね。

もともとうちは、小さい時から投票日に一緒に連れていかれる家庭だったので、選挙権がある年齢になってからは毎回投票に行っているんですが、大学に入ったときに、政治に案外無関心な同級生とかも多くて驚きました。でも、2~3年前よりは選挙に行くようになってるな、って感じていて、
今回のコロナによって、初めて自分たちがどういう政治の下に生きているのかということを実感した人も多いように思います。

コロナ自体は良くないんですが、そういうことを考えるきっかけにはなったのは良かったなと思いますね。日本では政治のことってわからない人は話しづらいという風潮があるじゃないですか。今回のことをきっかけにして政治の話がふつうにできたり、声を上げることの重要性に気づいた人も多いので、それはポジティブなことだなと思っています。個人的には、もっと文化的なことにお金を使える国にしていかないと本当にダメな国になっていくと思っているから、もっとみんなでいろいろ議論とかできるような社会になるといいな、と思っています。

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