東京コレクションレポート_MIKIO SAKABE(ミキオサカベ)
レポート
2008.09.01
ファッション|FASHION

東京コレクションレポート_MIKIO SAKABE(ミキオサカベ)

未来感とノスタルジーの共存

JAPAN FASHION WEEK in TOKYO
2009 Spring/Summer Collection

MIKIO SAKABE(ミキオサカベ) 
JAPAN FASHION WEEK in TOKYO 2009
9月1日(月)12:00〜@原宿クエストホール


アントワープ王立アカデミーでデザインを学んだ坂部三樹郎さんと台湾出身のシュエ・ジェンファンさんによって2007年に設立されたブランド、MIKIO SAKABE(ミキオサカベ)。2回目となる今回は、「耳鳴り」をテーマにコレクションを発表した。

「最先端で無機質な日本の素材をエモーショナルに表現したかった」と坂部さん。生理的現象でありながら、キーンという金属音が鳴る「耳鳴り」に、相反する要素が共存するメッセージを込めたという。

リゾートやビーチを連想させるゆったりとしたBGMが流れ、通常よりも明るめのライティングに照らされたランウェイをマッシュルームカットのモデルが淡々と歩く様はまるで白昼夢を見ているかのようだ。

ショー前半では、前身ごろに糸状のビーズを縫い付けたドレスや、メタリックシルバーのレギンス、ラメを織り込んだニットドレスの上から透け感のあるチュールジャケットを羽織ったスタイルなど、ハイテクな素材の質感を強調するようなコーディネートが登場した。水色やグレー、ピンクベージュなどのペールトーンで統一したカラーや直線的なシルエットも、素材感をより一層際立たせている。

さらにショーの後半ではツイードを用いたパッチワークのワンピースやセットアップが登場。ツイードという伝統的な素材を用いることで、構築的なシルエットがより一層強調され、近未来的でありながらもノスタルジックな、相反する世界観が表現されていた。


取材・文/『ACROSS』編集部


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