定点観測
2004.12.04

#288 | 実施日 : 2004.12.04 | 最高気温 : 14.0 | 最低気温 : 7.5 | 天候 : 曇後一時雨

288定点観測Zoom-1・解説


■2004年12月4日(土)実施:

金糸使いのニットは今秋冬のトレンド。
04年はストールとボレロ、カーディガ
ンのボーダーがなくなった。
バッグやブーツ、ベルトなど、本来の
機能とは無縁の部位にチェーンが施さ
れたデザインが人気。
もう1つのズームアップアイテムがこちら。
春からのジュエリー/アクセサリーブームの延長ともいえるアイテムを取り上げておこうという主旨である。

「ジュエル・アイテム」の定義は、バッグや靴、マフラー/ストール、トップスやボトムスなど、あらゆるアイテムにビーズやラインストーン、スパンコール、チェーンなど「キラキラする装飾」が施されているものすべて、とした。

実際のストリートを観測すると、秋口にはひと段落した感のあったアクセサリー(とくにネックレスやペンダント、ロングピアスなど)が冬になり、大ぶりで存在感のあるものへと進化。パールやチェーンのシンプルなものではなく、サテンのリボンや羽、ストーン、コインとユニークなモチーフが加わっていたのが興味深い。

また、イミテーションのパールがちりばめられているニット帽を幅広ターバンへと改造したり、シンプルなミニショルダーバッグにラインストーンのネックレスやチェーンを付けてアクセサリーバッグにしたり、バリで購入した花柄のバッグにビーズ刺繍を施したりなど、「リメイク」や「手づくり」、「クラフト」といった価値観が再浮上している点に注目したい。そのウラにあるキーワードは、「クリエーター」なのである。


ちなみに、91年5月に実施した「定点観測」では、「女性・光り物、女性・光り物トップス」として取り上げていた。91年といえば、「キレカジ」「デルカジ」など「渋カジ」が上品バージョンへと進化した時期である。
ストリート系のインディーズブランドがたくさんデビューした一方で、ブラコン全盛を背景にアディダスなどの黒人系ファッションも大ブレイク。クラブミュージック人気にも火が灯いた時期でもある。テレビでは『東京ラブストーリー』や『101回目のプロポーズ』が高視聴率をマークし、バブル崩壊直前の「享楽的」なムードに包まれていた。この翌年、東京のストリートに「コギャル」が誕生するのである。

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