さて、もうひとつのズームアップアイテムは、こちら。秋に取り上げたミニスカートが、アコーディオン系のプリーツスカートや裾がアシンメトリーのものなど、薄手素材で軽く、裾が冬の風にひらひらと揺れるオンナっぽいスカートが急増。このところ急激にストリートでの支持率を回復している雑誌『nonno』で紹介されていた「うす軽スカート」として括り取り上げることにした。

ポイントは後ろ姿。もともと「オンナ」を表現するアイテムの「うす軽スカート」だが、若い層ほど、足元にブーツやぺったんこ靴、+パンツやスパッツなど、ちょっとカジュアル感をプラスしたり、アウターにトレンチコートを持ってきてマニッシュ（中性的）に寄せたりと、オンナっぽくなり過ぎないよう、テイストのミックスに気を使った着こなしをしているのが目立った。

一方、コンサバ層やモードミックス系の大人系には、アウターの裾から「うす軽スカート」をちらりと見せるスタイルが増加。そのちらりと見せる分量や見え方がオシャレか否かのポイントという高度な着こなしテクを要するスタイルでもある。

ティーンズ（特に原宿地点）にはポリエステル100％やアセテートのチープな古着が多く、+つるぴか系のカラフルな女靴にレッグウォーマーなど、『Zipper』や『CUTiE』などのデコラティブなスタイルが急増していた。


もっとも多かったのは無地。しかし、どちらかというと、

1.　メリーゴーランドの柄やウマの柄、花瓶など、ちょっとレトロで気の抜けたような面白柄や色合いのレトロな雰囲気のもの
2.　シフォン素材で+ファーやレースなどを利かせたラグジュアリーで優しいイメージのもの

など、少女性と大人っぽさが混在する感じが今年っぽい。


ということで、ティーンズからアダルトまで、重衣料の季節に1点プラスすることで、春っぽさを先取したかのように演出できるお便利アイテムともいえそうだ。